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エアレース観戦のためのFlightradar24の使い方

今回は、最後のレッドブルエアレースを楽しむために、フライトトラッカーアプリを使ったエアレース機のフォローの方法を紹介します。レッドブルエアレース公式アプリや公式の動画配信などではわからない、競技外の機体の位置や動きをマップ上でフォローすることができます。レース当日のラウンドごとの空き時間の暇つぶしはもちろん、レース前日の各機の位置や動きを追ってみるのもなかなか面白いですよ。

Flightradar24とは

iOS、Androidの両方で利用可能

今回紹介するのが、Flightradar24というフライトトラッカーアプリです。フライトトラッカーとは、世界中を飛び回っている航空機の、安全な航行のために共有されている位置情報を整理/表示するアプリです。

Flightradar24はフライトトラッカーとしては老舗で、現在は、Web版(PC等から閲覧可能)とスマホ/タブレット版(iOS、Android)が提供されています。今回はiphone版アプリの画面で使い方を紹介します。

Flightradar24 | フライトトラッカー

Flightradar24 | フライトトラッカー
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こんなことができる

さっそく使ってみましょう。アプリを開くとこんな感じです。画面はエアレースの舞台、千葉県幕張市付近を中心に表示させてみました。
西側の羽田空港、東側の成田空港に飛行機のアイコンがウジャウジャいるのが見えますね。一機タップしてみましょう。

 

機体をタップするとオレンジ色に変わり、青色で航跡が表示されました。画面下には、この機体の便名や機種、運行状況のほか、この機体の外観写真や機体記号といった情報が表示されます。
機体記号とは、航空機全てが登録している固有の記号で、自動車のナンバープレートに相当するもので、機体番号、レジ番(Registry:登録番号の略)とも呼ばれます。今回は機体記号に注目しておいてください。

 

画面下の詳細をタップすると、詳細な運行状況のほか、

 

その時点の高度や速度、位置の詳細を知ることができます。画面中の鍵のアイコンが表示されている項目は、有料のユーザー登録をすることでロック解除することができます。

 

インストール直後の状態は無料版となっています。無料版は、画面に広告が表示されたり、表示される情報にロックがかかっているほか、後で紹介するフィルタ条件が保存できないなど制約があります。
今回紹介する使い方の範囲においては、無料版でも特に支障はありませんが、有料版だとさらに使いやすいという感じでしょうか。

エアレース観戦向けおすすめ設定

次にエアレース観戦で有効になりそうな、おすすめの設定を紹介します。画面左下の「設定」をタップして設定画面を開きましょう。

機体記号を機体ラベルとして表示する

設定画面は、「地図」、「視覚効果」、「その他」のタブで分けられています。まず、「地図」のタブでは、地図の種類を機体ラベルの設定を行いましょう。

地図の種類は、使用するマップデータの違いです。使用しているマップはGoogleMapですので、エアレース観戦の場合は屋外で通信速度も通信量も制約があるでしょうから、オーソドックスな「標準」を選んでおけば、データ容量も比較的軽くて使いやすいと思います。

一方、機体ラベルは、文字ラベルとして機体記号を表示させるようにしておきましょう。エアレース各機を判別する方法は、機体記号しかありません。

データソースとしてADS-Bを有効にする

次に「視覚効果」タブを開いて、データソースを確認してください。

データソースとは、Flightradar24で利用する航空機の航行情報のデータ元を意味します。レッドブルエアレースで使用する各機は、ADS-Bという仕様に準拠した航行情報機器を搭載していますので、ADS-Bを有効にしてください。

 

このほか、「その他」タブには表示言語の設定があります。もし日本語以外の表示がでて困った場合には、「その他」タブ(英語版だとOthers)を開いてください。

各種設定を終えたら、画面下にスワイプすれば最初の画面に戻れます。

エアレース当日は飛行高度と速度でフィルタリングする

冒頭も書いたように、会場となる幕張の付近は、羽田と成田という大きな空港があるために、大小様々な航空機がいろいろな高度、速度で飛び交っています。デフォルトではこれら全てが画面に表示されてしまって見にくいですが、フィルタ機能を使って表示を絞り込むことができます。

「フィルタ」をタップするとフィルタ設定画面が表示されます。ここで、高度と速度を絞り込むことで、エアレース機よりも高い位置を飛ぶ旅客機を除外することができます。

高度は、3000ft(およそ1km弱)を目安にレース当日はさらに下げても大丈夫でしょう(競技中は数百m程度まで下りている)。速度は、300ktsを目安に下げていきます(レギュレーションでスタートゲート通過時に200ktsを超えてはいけないので、競技前後でも300ktsは越えないはず)。

 

レース当日は、この設定でレーストラックのある幕張〜レースエアポートのある木更津飛行場を表示させれば、エアレーサーたちが飛び回る様子を確認することができるはずです。

エアレース機を探して航路をフォローしてみよう

ここまで紹介したように、画面上の機体をタップして機体を確認する方法もありますが、もっと積極的に、個別の機体を検索してみましょう。画面上の検索窓には、機体記号、便名、機種名などを入力すると、登録された情報を検索することができます。

 

ここからは昨年実際に使用した時の画面キャプチャで説明します(昨年までは日本語対応なく英語表示でした)。

検索窓に機体記号「N31YM」と入力すると、「航空機」の欄に登録されている機体が出てきました。上の「ライブフライト」には、登録されている機体のうち、その時点で航行中の機体が表示されます。もちろん、機体記号で検索しているので、この1機しか表示されません。タップしてみると…、

 

機体記号「N31YM」とは、まさに室屋義秀選手の愛機、ファルケンカラーのEDGE540レッドブルエアレース仕様!明確な飛行計画は登録されていませんが、離陸時刻は記録されていますね(画像キャプチャはレッドブルエアレース 2018の前日2018年5月25日金曜日の10:15)。

さらに画面右下の「地図に表示」をタップしてみましょう。

 

地図上にN31YM機が表示されました。室屋さんが浦安(2018大会のレースエアポート)に到着するところでした。
ちなみに、機体を選択した状態で「フォロー」をタップすると、機体の移動にあわせて画面も移動してくれます(カーナビのような画面になる)。

 

この手順で、他の選手の機体も検索して様子をみることができます。次の画像は昨年の金曜日テストフライト様子。機体記号「C-GYRB」は、ピート・マクロード選手。航跡が他の航空機ではありえない様子なのがわかります。

 

マスタークラス 機体記号一覧

このように、エアレース機はフライトする当日に機体記号で検索をかけるのが確実ではやく見つけることができます。手持ちの資料やネット検索でわかった各選手の機体記号は以下のようになっています。

室屋義秀: N31YM
クリスチャン・ボルトン: N22ZE
マルティン・ションカ: N806PB
カービー・チャンブリス: N14KN
ミカエル・ブラジョー: N540XS
フランソワ・ルボット: N822MG
ペトル・コプシュタイン: N513AG
マティアス・ドルダラー: N721MD
フアン・ベラルデ: N26VE
ニコラス・イワノフ: N4767
ピート・マクロード: C-GYRB
マット・ホール: N540MH
マイケル・グーリアン: N540BF
ベン・マーフィー: N540BM

【番外】AR機能で移動中のエアレーサーを探してみよう

Flightradar24の機能で面白いのが、AR機能。画面左上の「AR」をタップするとカメラが起動するので、カメラ越しに空を見上げると…、

 

AR(拡張現実)として見上げた先にいるであろう航空機の情報が表示されます。これも昨年5月25日のお昼頃に宇都宮市某所から東北東を見上げた時のもの。福島スカイパークのホームからレースエアポートに向かう室屋選手がいました。

 

フライトトラッカーアプリ、なかなか面白いと思います。レース当日のカメラマンエリアって、一人で入ると撮影ポジション確保のためにあまり動けず、ラウンド間が退屈になりがちですが、こういうのを眺めながら選手たちに思いを馳せるのもいいかもしれません。

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