メルカリで6本のレンズを売った話。高く売る工夫とヤフオクとの比較。

  公開日/最終更新日 2020/05/10

新しいカメラやレンズが欲しいときの資金調達の手段として手持ちのカメラやレンズの売却を考える方は多いと思います。

みなさんはどういった方法で売却されているでしょうか?中古専門店での買取やショップの下取サービスなどの業者を介した売却では思ったほどは高値がつかなった経験はないでしょうか?

一方でフリマやネットオークションといった個人間取引サービスを利用すれば、業者を介した売却よりも高値での売却ができる場合が多いです。

今回は、機材売却の手段としてフリマアプリ・メルカリを利用してレンズを売却してみました。メルカリでの出品のコツや取引の傾向などの分析をとおして、カメラ機材の売却手段としてのメルカリのメリット、デメリットを探っていきます。

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メルカリを使ったレンズの売却方針

今回のレンズ売却のきっかけは、前回レビューしたM.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3を購入するための資金計画です。

以前からヤフオクを利用していたのですが、ここ数年は「メルカリはヤフオクより儲かる」というウワサを聞いていたので、メルカリで売却した資金だけで12−200mmを購入できるかどうか、試してみることにしました。

メルカリはヤフオクよりも儲かる?

メルカリはサービス開始から5年以上も続いている個人間取引サービスですが、いろいろなものが取引されるのでしばしばメディアで取り上げられますね。最近だと新元号を伝える新聞の号外が出品されて話題になっていました。

何を出品しても高値で取引されるあたりから、「メルカリはヤフオクより儲かる」というウワサが出たのでしょう。一方、次のようなユーザーを分析した記事によると(ちょっと古いですが)、

メルカリユーザーは若い女性が多いとのことで、彼女達がさほど詳しくないジャンルの商品であれば、高く売れる場合もあるかもしれません。一方、ヤフオクは老舗でありユーザー層も扱う商品ジャンルも幅広く、どの商品も「相場」ができあがっていて安定しています。

そう考えると「メルカリはヤフオクよりも儲かる」が当てはまる商品ジャンルがあるようです。

ヤフオクをベンチマークにメルカリで高額売却を狙う

今回は以下の観点でレンズの売却を行うことにしました。

  • 売却して得た資金だけでM.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3の購入をめざす。
  • ヤフオクの売買相場を目安に、メルカリでヤフオクより高値での売却をめざす。

現在M.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3の販売価格は¥99,360(オリンパスオンラインストア価格)。およそ10万円相当の売り上げをめざします。

レンズラインナップと売却の顛末

今回は最近稼働率が低くなってきたレンズ6本(マイクロフォーサーズ用3本、フォーサーズ用3本)を出品しました。売却順に出品当時のヤフオクの相場(平均落札額)、売却額とあわせて取引内容を紹介します。

OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6

ヤフオク平均落札額¥40,833→メルカリ売却額¥45,000

今回1番最初に売れたのが1番高く売れたレンズでした。

広角が苦手なマイクロフォーサーズにあって、それを補うために購入される場合が多く、暗めながらもコンパクトで比較的安いので人気のレンズですね。

¥46,000で出品した直後に

「¥44,000で即決させてもらえませんか?」→「じゃあ、間とって¥45,000でどうですか?」

と逆提案して決まりました。いかにもメルカリらしい交渉でスタートしたわけです。この「間とって」というやり方は、こちらに交渉のイニシアチブを取る意味でキラーフレーズですね。

ちなみに、購入者はプロフから女性のようで、転売ではなく純粋に自分用を探していたようです。

PANASONIC LEICA D 14-50mm F2.8-3.5 Vario Elmarit

ヤフオク平均落札額¥25,690→メルカリ売却額¥26,000

2番目に売れたのは、パナライカのフォーサーズレンズ。

オリンパスのE-410や620、E-3を使っていた頃に一度ライカレンズを使ってみたいというミーハーな気持ちから当時のヤフオクで落札したレンズです。

E-M1markIIではレンズのファームウェアが対応せずにAFが効かないということが分かり手放すことにしました。

¥30,000から出品してジワジワと値を下げていって¥26,000になったときに交渉などなく購入してもらいました。たしか男性だったはず。

OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8

ヤフオク平均落札額¥15,640→メルカリ売却額¥18,000

続いて売れたのは45mmF1.8。マイクロフォーサーズレンズの中でも安くて明るくて画質もいい高コスパレンズですね。

子供を撮るのに重宝していましたが、その後に25mmF1.8を買ってから稼働率が下がったので売却することにしました。

こちらも¥20,000で出品して¥18,000まで下がったところで買い手が見つかりました。こちらは女性。

メルカリは女性ユーザーが多いとあって、カメラ女子や初心者にも扱いやすいマイクロフォーサーズのスタンダードレンズは人気のようです。今回売却した9-18mmといい45mmといい、カメラ女子をターゲットにした雑誌でもよく取り上げられていたのを見た記憶があります。

TAMRON 14−150mm F3.5-5.8 Di Ⅲ

ヤフオク平均落札額¥29,975→メルカリ売却額¥29,000

次はタムロンの14−150mm F3.5-5.8。そもそもがこれをM.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3にリプレースすることがレンズ売却のきっかけです。これまでも何度かこのレンズを使った写真を掲載していますが、その写りと使い勝手の良さはコスパの高い1本です。

ところが、今回出品のために清掃しようとレンズ保護フィルターを外してみたところ、前玉におかしなプツプツが。

詳細はあらためて報告したいと思いますが、一見カビのように見えるこの白っぽいプツプツは、前玉の周辺に剥がれがあったようです。実は一昨年前の正月に腰の高さからカメラごと地面に落下させたことがありました。当時はフードをつけた状態でフードから落ちたためにフードこそ傷ついたものの本体には外傷がなく、ズームもスムーズでAFも問題なかったのでそれきり気にしていなかったのですが(実際写りは何も変化なく撮り続けることができた)、やっぱり前玉を収めていた鏡胴はダメージがあったようで、複数のレンズを接着しているであろう部分が剥離して気泡のように隙間ができたようです(レンズ保護フィルターの枠に隠れて見えなかった)。

一般的にバルサム切れといって、複数のレンズを貼り合わせているレジンが劣化することで貼り合わせた面が剥がれることでカビやくもりのような状態になることをいうのですが、この前玉をよく調べてみるとバルサム切れと同じような状態でした。

さすがにこれを隠して出品するわけにはいかず、その旨を記載して出品したのですが、出品早々に何のコメントもなく購入手続きされてしまいました。ひょっとしてちゃんと説明みてくれてなかったのか?と思い、先方の受取後にあれこれトラブルになるのも心配だったので、ちゃんと見てくれた上での購入かどうかを問い合わせるものの1日経っても返事なかったため、運営に問い合わせて取り消してもらうことができました。

あとでその方の過去の取引評価を確認しましたが、「発送したが受取連絡が遅い」、「連絡に返事が返ってこない」、などの悪評価が多い方でした。

結局再出品し、ワケあり品ながらヤフオクの平均落札額に近い価格で購入してもらえました

今回のように、メルカリは運営の介入する割合が大きいのは安心感がありますね。ほとんどのトラブルを当事者間で解決させるヤフオクとは大きく異なる点だと思います。また、ワケあり品でもその理由と、写りには影響がないことを説明すれば、価値をわかってくれるユーザーがいるということを知ることができました(もちろんそのあとで修理などして転売される可能性はあるんでしょうけど)。

SIGMA 105mm F2.8 EX DG MACRO

ヤフオク平均落札額¥22,094→メルカリ売却額¥18,000

メルカリで最後に売れたレンズはシグマのフォーサーズ用マクロレンズ。シグマ製フォーサーズレンズはフォーサーズ時代初期にシグマがAPS-C用レンズのマウントをフォーサーズ用に組み替えたものが多く、この105mm F2.8マクロもそのひとつ。ただのマウント替えではあるのですが、結果的にAPS-C用レンズの光学特性のよい中央部分だけを使うことになったのでとても画質がいいというのが当時のフォーサーズユーザーの見解でした。

フォーサーズで105mmはもはや望遠ですが、等倍マクロなのでMFで季節の花をボケを綺麗なボケで撮れることから重宝しましたが、子供が生まれてからはのんびりMFで撮る余裕も機会もなくなってきたので今回売却です。

さすがにフォーサーズ用で35mm換算で210mmになるような望遠マクロはマニアック、かといってライカほどのブランド効果も期待できないのでいつまでたっても売れず。「今日売れなかったら一旦出品取り下げます」と宣言した上で限界の¥18,000まで下げたあと、その翌日に買い手がつきました。

OLYMPUS Teleconverter EC-20

ヤフオク平均落札額¥18,422→ヤフオク落札額¥18,511

今回、唯一メルカリでの売却をあきらめたのが、オリンパスのフォーサーズ用x2テレコンバーター。メルカリでは¥21,000で出品開始したものの、最終的には¥19,000まで下げた上で、こちらも「二日後いっぱいで出品取り下げます」と宣言したものの買い手がつきませんでした。その間のやりとりといえば、

「¥17,000で購入させてもらえませんか?」→私「¥19,500で検討お願いします(半端な値下げをしたんだからこれが限界と悟ってほしいなあ)」→反応なし
「¥15,000だったらすぐに落札させていただきます」→私「もうこれ(¥19,000)で精一杯なんです(なぜ他が¥17,000で断られてるのに安い値段でオファーする?)」

とこんな感じで、よくTwitterなどで見るメルカリでよくあるやりとりを体験させてもらいました(汗)。

結局、そのあとヤフオクに¥18,000から出品したら平均落札額とほぼ同額で売れました。テレコンバーターという商品の性質を考えると、メルカリのような(おそらくは)ライトユーザーがフォーサーズ時代のテレコンを単品で探すことは可能性としては低かったようです。例えば他のフォーサーズ望遠レンズとのセットなら可能性があったかもしれません。

売却額まとめ

以上の売却額について、比較のための参考価格として、新品販売価格(オリンパスオンラインショップアマゾンで販売中のレンズのみ)とマップカメラのワンプライス買取額、今回ベンチマークにしたヤフオクの平均落札額(調査にはaucfanを利用)をあわせて一覧表にまとめました。価格は3/23調査時点のものです。

OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL ED 9-18mm F4.0-5.6 PANASONIC LEICA D 14-50mm F2.8-3.5 Vario Elmarit OLYMPUS M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8 TAMRON 14−150mm F3.5-5.8 Di Ⅲ SIGMA 105mm F2.8 EX DG MACRO OLYMPUS Teleconverter EC-20
オリンパス
オンラインショップ
(新品販売価格)
¥61,344 ¥30,240
Amazon
(新品販売価格)
¥52,310 ¥24,134 ¥42,943
マップカメラ
(買取額)
¥29,200 ¥12,500 ¥26,000 ¥18,000 ¥1,000
ヤフオク
(平均落札額)
¥40,833 ¥25,690 ¥15,640 ¥29,975 ¥22,094 ¥18,422
¥18,511
※今回落札額
メルカリ
(今回販売額)
¥45,000 ¥26,000 ¥18,000 ¥29,000 ¥18,000
差額
(メルカリ-ヤフオク)
+¥4,167 +¥310 +¥2,360 -¥975 −¥4,094 +¥89

結局、ヤフオクとの売り上げ額の差は+¥1,768でわずかにメルカリの方が高く売れた結果になっていますが、総売上額¥136,000の1.3%ですから誤差の範囲と考えるべきでしょうか?(途中でヤフオクに変えたEC-20の売上はのぞいています)

各レンズの項目でも少し書いていますが、EC-20のようにレンズの種類によってはメルカリよりもヤフオクの方が向いているものもあり、その振り分けをしっかり見極められれば、もう少し高い売り上げになった可能性もあり得たと思います。

なお、これらの金額は売上額であり、売上に応じた取引手数料(3/23時点でメルカリ、ヤフオクとも売上額の10%)と、配達料(メルカリの場合はメルカリ便、ヤフオクの場合はヤフネコ!といった匿名配送サービスではあらかじめ売上から差し引かれる)のほか、梱包資材等の費用を差し引いた残りが手元に残ることにご注意ください。

まとめ

メルカリでレンズ売却するメリット

今回の結果から分かるように、ヤフオクよりも高値がつくアイテムが多かったことから、カメラレンズを売るにはメルカリがお得と言ってもよいようです。特に、新品販売でもあまり値崩れしていない現行品や、中古であってもブランドバリューの高い人気のレンズは高値で売れました。

また、取引におけるトラブルに運営の関与が比較的積極的な点は、高額なカメラレンズの取引には安心ですね。ヤフオクがユーザー同士でのトラブル解決を前提にしているのに比べて、個人間売買が初めての方におすすめできます。

メルカリでレンズ売却するデメリット

一方で、これはリアルのフリーマーケットと同じですが、売り手として丁寧な対応が必要な場合があります。基本的には最初の出品価格で売れる場合が少なく(何もなく売れる場合はおそらく最初の値付けが安すぎる可能性があります)、価格交渉が必須です。価格交渉のコミュニケーションを楽しめるうちはいいのですが、中にはムチャな価格をお願いされる場合もあり、そういったお客さんにどう対応するかを考える煩わしさがあります(しかも、その徒労に反して売れないことも)。

また、これはフリマというシステム上の性質ですが、最初の出品価格で売れない場合は価格を下げないと売れない、あるいは、下げずに売れるまで我慢して待つの選択が必要になります。「いいね」(メルカリではヤフオクのウォッチリストに相当するものがなく、いいねがそれに該当)がいっぱいついても売れないということは、みんな値下げを待っているということです。こうなると、少しずつ価格を刻んで買ってくれるのを待たないといけません(値下げすると「いいね」をつけたユーザーに値下げ通知が飛ぶ)。

メルカリがいいか、ヤフオクがいいか

メルカリで売却するメリット・デメリットをふまえて、メルカリが向いている/ヤフオクが向いているを次の基準で判断するとよいでしょう。

メルカリが向いている人:誰にでも(素人でも)価値のわかりやすい(新品販売額との比較ができる)現行品を高値で売りたい人価格交渉を煩わしく思わずにできる人、思った値で売れない場合にはためらわずに販売額を下げることができる人。売れるまでを楽しんで待てる人。

ヤフオクが向いている人玄人好みのアイテムや販売終了したアイテムをそれなりの値段で売りたい人。単体では使い道がないアイテムや特定の分野で価値があるようなアイテムを売りたい人。最終的な落札額が低くても後悔しない人。

メルカリ出品のコツ

今回出品にあたって、他の出品者も観察しながら工夫した点を列挙しておきます。

  • 写真はちゃんと撮る。
    ネットで拾った画像などを流用すること自体規約違反なのですが、それだけでなく、カメラでちゃんと撮った方が検索結果の見栄えもいいです。特にカメラレンズを売るわけですから、その写真が適当では商品の説明や取扱に対する信頼度も下がってしまいかねません。今回はすべて、E-M1markII+ZUIKO DIGITAL ED 50mm F2.0 macroを使って撮影しました。特にブースや照明を用意する必要はなく、白やグレーの無地の壁紙をバックにテーブルに置いて背景をボカして撮ればそれっぽくなります。
  • 説明はスペックよりも使用履歴や使い道の提案を。
    メルカリでカメラレンズを探している人を、カメラのライトユーザー、カメラ女子と想定しました。この場合、説明で必要なのはスペックではなく、このレンズを使うとどんな写真が撮れるのかという提案や、商品の程度がわかる使用履歴(○年前に新品で買ってE-M1で使った)などです。
  • 出品価格は高めでスタートしてよい。
    メルカリは出品した商品に「いいね」がつく様子を見ながら値段を下げていく売り方になります。今回のようにヤフオクの平均落札額やメルカリでも売り切れた商品の金額を参考に「ちょっと高め」で出品すると、意外と売れる場合もあります。売れずに「いいね」だけが増える場合には価格を刻んでいきましょう。
  • 売れないなら無理せずヤフオクへ。
    希望価格で売れず、これ以上値下げしたくない場合は無理をせずにヤフオクに移しましょう。ヤフオクの方が高く売れる可能性があります(ヤフオクユーザー向きだった可能性)。ただし、メルカリから下げる前に「○日までに売れない場合は取り下げます」と宣言しておくと、売れる場合があります。

他にもコツなどはあると思います。メルカリで似たアイテムを売っているユーザーをチェックして勉強してみることをおすすめします。

今回、総額で15万円近い売上、手元に残った額でも12万円ほどになり、目当てのM.ZUIKO DIGITAL ED 12-200mm F3.5-6.3の全額+レンズ保護フィルターを賄うことができました。手間がかかるものですが、業者に任せるよりも手元に残るお金は断然多いので、みなさんもぜひチャレンジしてみてください。

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