撮影記

レッドブルエアレース撮影の準備とおすすめ撮影ポイント(Redbull Air Race 2016)

2016年6月13日

RedBull AirRace Chiba 2016

Redbull Air Race Chiba撮影記をお送りします。
「世界最速のモータースポーツ」といわれるエアレース。観戦の準備と、会場となった幕張海浜公園の撮影ポイントについて記録しておきます。

Redbull Air Raceとは

あらためて説明すると、Redbull Air RaceはFAI(国際航空連盟)が公認するレース専用飛行機によるモータースポーツ・シリーズ(エアレース)です。最高時速370km、最大重力加速度10Gの中、高さ25mの空気で膨らませたパイロン(エアゲート)で構成する低空の空中コースを周回してその飛行タイムを競います。

レースの形式

レースといっても、飛行機によるタイムアタックという方が、サーキットレースを観戦する方にはわかりやすいかと思います。1機ずつがタイムアタックをおこなうわけです。

まず予選では、各機2回アタックを行って最速タイムで決勝の「対戦」組み合わせが決まります。

決勝では、1対1で各機1回ずつのタイムアタックが7組おこなわれる「Round of 14」で14名→勝者7名+敗者のうちの最速1名に絞られ、そこから4組の準決勝「Round of 8」で4名のファイナリストにしぼられます。

決勝戦「Final 4」で、各機1回ずつアタックを行い、優勝から4位までを決めます。この順位にシリーズポイントが与えられ、年間チャンピオンが決まるのは、他のモータースポーツカテゴリーと同様です。

2016シーズンのAir Race

今季は日本を含む7か国にて計8戦がおこなわれます。今年も日本戦は昨年初開催となった千葉(幕張海浜公園)でおこなわれました。

日本人選手としては、2009年からシリーズに参戦している室屋 義秀 選手が今季上り調子でシリーズ初優勝の期待が高まっている中での千葉戦となったわけです。結果はすでにニュース等で報じられているとおり、室谷選手の快勝で涙の母国初優勝というドラマチックな結果でした。

エアレースを撮るための準備

サーキットでレース写真を撮っている人なら、ミラーレスカメラを使ってエアレースを撮るために特別な準備は必要ありません。サーキットに持ち込んでいる装備とさほど変わりませんが、エアレースの特徴からいくつか。

海の天気は変わりやすい

今年は前日から荒れ模様で土曜日の予選は強風でキャンセルされてしまいました。決勝当日も午前中は一時的に小雨がパラつき風は土曜ほどではないものの強いまま。

今回は、Bエリア入場ゲートのある岸壁から砂浜へおりるスロープ(下図のアスファルト舗装されて黒く見える部分です)の途中に最初の撮影ポイントを陣取ることができました(スロープの幅が広く通行を妨げることがなかったために、この場所での観戦禁止の指定はなかったです)。

スロープの途中なので見晴らしがよく、ロケーションは良好だったのですが、強風による吹きっさらしで体が冷えます。雨具としてレインコートをカメラバックに常備していたのでこれをウインドブレイカー代わりに羽織りましたが、Round of 14が終わるころには風も落ち着き、今度は日が差して暑くなる始末。

山間部に作られることが多いサーキットと同じように、海辺も天気や気温の変化が激しいです。脱ぎ着しやすいアウターや雨具の用意は忘れないようにすべきでしょう。

Redbull Air Race特有の持ち込み品の制約

安全衛生管理を理由に、会場内への持ち込み品に制約があります。

まず、飲み物500mlペット1本まで、それ以外の飲食物の持ち込みは禁止となっていて会場内の露店で調達しなければなりません。去年は夏日で暑かったにも関わらず飲み物の持ち込みが禁止で、会場内の飲料は市価よりも高く在庫も少なかったことが批判されていましたが、今年は露店での販売価格、在庫とも改善されたようでした。

また、椅子類の持ち込みも禁止で、会場物販のオリジナルレジャーシートのみ使用可とされています。エリア内は場所取り行為は禁止されていませんでしたが、この場所取りもオリジナルレジャーシートならOKということになります。(実際には、ルールを無視して椅子を持ち込んでいる観客もいましたが、運営側が特に注意することもなく、この点はまだまだ改善の余地ありと感じました)

どこでどう撮る?

やっぱり(お値段的な意味で)高い席の方が撮りやすい?

観戦エリアは幕張海浜公園内の一部を仕切って設営されたもので、比較的安価なAエリア、Bエリアと、専用のシートが設けられたデラックスシートエリアと、庶民の手にはちょっと手が届かないかんじのスカイラウンジ・クラブラウンジ、そして、ファミリーエリアがあります。

2016年シートマップ

rbar.jp

昨年、私が観戦したCエリアはAエリアに隣接する最安価エリアでした。ほぼAエリアと同じ見晴らしだったのでコストパフォーマンスがよかったのですが、今年はAエリアとして統一されました。レーストラックの端にあたる折り返し箇所の真前で、天高く舞い上がる機体が撮影できた好ロケーションだっただけに残念です。

2016年レーストラック

2016年のレーストラック。今年のみどころは折り返しのバーチカルターン。www.redbullairrace.com

今年はBエリアで観戦。前座にあたるチャレンジャークラス開始前に入場し、Bエリアゲート付近のスロープに撮影ポイントを確保できました。Round of 14の後、ロケーションを変えようと離れたのですが、これが今回一番のミスでした。すでにエリア内は満員で、いい場所を確保するどころか、場所によってはカメラを構えるが憚られるくらいの人口密度。元いたゲート付近もすっかり人だかりでベストな撮影スポットでの撮影はかないませんでした。初開催だった昨年に比べてさらに観客が増えたかんじです。

カメラマンの興味としては今年新設されたBエリアカメラ専用リアでしょうか。Bエリアの一部に設定された専用エリアは三脚の持ち込みがOKという触れ込みです(他のエリアでも望遠レンズの使用は可能)。エリアマップを見るかぎりでは、他のエリアにくらべて海に近いロケーションのようです。決勝当日の様子はこんなかんじ。

カメラ専用エリアの様子

カメラ専用エリアの様子(場内大型スクリーン)

スクリーンの映像をiPhoneで撮ったので粗いですが、画面右中あたりに赤いビブスを着用した人たちがいて、これがカメラ専用エリアです。浜辺ぎりぎりまでは規制されていて行けなかったみたいですが、手前のBエリアの混雑と比較して余裕があったようです。

というわけで、写真撮影を前提とした観戦エリア選びとしては、Aエリア以上のお値段の席を確保したいところですね。来年は、できればデラックスシートエリアでのびのび撮りたいなあ。

まとめ

日本人の活躍で来年はさらに人気がでて観客が増える可能性が考えられます。来年はまたエリア設定が変わってくるかもしれませんが、この経験を活かして撮影に適したエリアを選びたいと思います。

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