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E-M1markIIレビュー(1) 初代E-M1と比較してわかったモタスポ撮影に効きそうな5つの変化

2016年12月27日

オリンパスオンラインショップで予約したE-M1 MarkIIが12/22の発売日に到着しました。今回は開封から先代E-M1との外観比較をお送りします。

すでに外観のレビューは多くのサイトでされていますので、一眼レフ時代からモータースポーツ撮影でオリンパスを使用し、E-M5、M1とミラーレスでも引き続きオリンパスを使用してきた立場から、ちょっとだけ流し撮り関係に効きそうな変化点をピックアップします。

予約から到着の流れをおさらい

到着までを時系列に紹介しましょう。ざっと以下のようなかんじです。

11/2 仮予約案内:オリンパスの写真コミュニティFotopusの有料会員(プレミアム会員)の特典である優先予約(仮予約)の受付がはじまる

11/3 仮予約:一日タイムラグがあるのは、やっぱりいままでよりも高額だったので。
あくまで仮予約だし、ここ1,2年はプレミアム会員の特典もこれくらいなので、とりあえず申し込む。

11/28 本予約案内:11/22くらいには本予約したというネットの情報が出はじめていたので、1日躊躇しただけでこんなに遅れるとは、前評判の高さにおどろきました。

11/30 予約注文完了:仮予約したもののやっぱり躊躇して、またしても2日タイムラグ出ています(笑)。
この間、預金通帳や冬のボーナスの皮算用、金利の低い多目的ローンなんかの物色を中心にそろばんはじきまくっていました。

12/21 発送案内:20日ごろからオンラインショップのステータスが「発送済み」になった人が出はじめてヤキモキしていました。
発送元の関東地方から遠方ほど早く出荷するそうですね。栃木県は前日出荷。しかも、発送連絡のメールが17:30という。

12/22 到着:平日ですから、仕事から帰宅時に受け取ろうと、自宅と職場の中間地点にあるヤマト運輸の営業所止めで注文していたので、19:30ごろに受け取りました。
実際には、午前中のうちに営業所に到着して受け取り待ちの状態だったのを確認しています。

当時は発送されるまで結構ヤキモキしていたのですが、こうやって時系列に書くと、さすが直営、プレミアム会員は(多少のタイムラグが出ても)ちゃんと発売日に手に入れることができますね。

12/14には予約しても年内お届けができないとアナウンスがあったものの、優先予約した人には影響なかったようです。入っててよかったプレミアム会員。

開封

では、開封していきます。

荷姿

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いつもこの箱できます。もう何個目かな。

 

ボディだけなので箱は小さめ

ボディだけなので箱は小さめ

E-M1と同じようなブラックの化粧箱です。

隙間を埋めるクッション(わら判紙?)と納品書、オンラインショップの販売証明シールが入っています。どちらも専用保証サービス「オーナーズケアプラス」に申し込む際に必要なので捨てられません。

化粧箱の中身

化粧箱をあけるとCDジャケサイズの紙ケース

化粧箱をあけるとCDジャケサイズの紙ケース

ケースの中身

ケースの中身

CDジャケットサイズの紙ケースの中身はマニュアル類。

フルボリュームの説明書、クイックスタートガイド、製品保証規定の説明書、オリンパスグローバルフォトコンテストの案内、オーナーズケアプラスの案内、保証書が入っています。

私の場合、最初にパラッと見た後は納品書と一緒にしまって、そのあとはほとんど開けません。紛失防止ですね。マニュアルはPDFでスマホに入れてあるのを読みます。

左がボディ、右が備品類

左がボディ、右が備品類

右側の備品類

右側の備品類

同梱される備品は、バッテリー&充電器、フラッシュとそのケース、ストラップ、USBケーブルなどです。

隙間なくびっしりと詰められていて、一回出したらもとに戻せなくなりました(汗)

備品類の変化点ピックアップ

では、E-M1からの変化点を挙げていきます。

①バッテリーがデカい

左:BLN-1、右:BLH-1(MarkII用)

左:BLN-1、右:BLH-1(MarkII用)

まず、同梱される備品で一番目立つバッテリーです。

今までE-M5以上のOM-D機種で使われていたBLN-1(容量1220mAh)から新しくBLH-1(容量1720mAh)に変更されました。

およそ1.5倍容量ですから、外観も大きなものになっています。一眼レフ世代のE-3,E-5のものと投影面積的には近いものになりました。

E-M5やM1では、標準でBLN-1を1本、バッテリーグリップをつけて2本装着でき、GTやSFの予選だけなら容量不足は感じませんでしたが、決勝となると確実に途中で1本分はなくなります。

バッテリーグリップで2本装着していても不安になるので、かならず予備2本を携行していました。

E-M1 MarkIIの電力消費(燃費)はどの程度かまだ理解していませんが、あまり連射を使いすぎずに今までと同程度であれば、本体にバッテリーグリップで2本のBLH-1を装着した状態であればそれほど容量を心配せずに予備も1本あればいいかな、という程度でしょう。

少なくともレース中にバッテリー交換で撮影が止まることはなさそうです。

②充電器も新しい

充電状態がわかるように

充電状態がわかるように

バッテリーに合わせて充電器も更新されています。

今までの充電器だと、充電中は点灯、満充電で消灯でしたが(バッテリーエラーが起こると点滅)、新しい充電器は充電中に点滅し、充電状態によって点滅の間隔が変わります。

上面の点滅のアイコンが示しているのは、50%未満の充電時は1秒間に1回点滅、50%充電時は1秒間に2回点滅、80%充電時は1秒間に3回点滅、満充電で点灯というものです。

写真撮っていませんが、このLEDがかなり明るく、充電中のチカチカはかなりまぶしいです。

とりあえず、開封したバッテリーを充電しましたが、新品状態で2回点滅(50%)で、およそ1時間程度で満充電となりました。感覚的には、いままでのBLN-1と充電時間に差を感じることはありませんでした。

E-M1 MarkIIボディを比較

では、ボディを初代のものと比較してみます。

③わずかなグリップの違いが一番効果的な変化

パッと見は違いは少ない

パッと見は違いは少ない

並べてみないと外観の違いに気づきにくいかもしれないくらい、パッと見の違いは少ないです。

E-M1 MarkIIの方が、わずかに肩が高くなった程度ですね。EVFが収まっている、いわゆるペンタ部が少し大きくなり、クイックシューの収まりよくスッキリした印象。

ストラップを取り付けるD環の位置も変わっています。

E-M1では、取り付け部が外れてしまう不具合が一部にあり、カメラを落とした人もいるようですが、E-M1 MarkIIで取り付け位置を改善し部品にかかる応力を変えているように見受けられます。

グリップの比較

グリップの比較

少し肩高くなったグリップですが、実際に手に持ってみると、わずかな高さの違いが大きな意味を持っていることがわかります。

E-M1では、グリップを握ると小指が余ってしまうためちょっと頼りなかったですが(なのでバッテリーグリップを使う)、E-M1 MarkIIだとちょうど。

私の手ですが、指はちょっと長めですが大きさ自体は一般的な成人男性(身長160cm後半~170cm前半台)の手と大きくは違わないはずです。

このグリップ、形状自体も変更が加えられ握りやすさも改善されています。

ただ、フォーサーズの望遠レンズをアダプタをかまして使う場合は、そもそもボディのグリップに頼った持ち方はできませんので、右手を添えやすくなったと解釈すべきでしょう。

④レバーの小変更でC-AFの使い方が変わるかも

背面の比較

背面の比較

ボタンやレバー、ダイヤル類はE-M1からほとんど変更なし。

E-M5 MarkIIのレイアウトの方が発売の時系列的には新しいのですが、E-M1の方が確かに使いやすく納得の踏襲といったかんじです。

これでE-M5系とE-M1系、さらにE-M10系でレンジに応じてレイアウトに差をつける方向性が明らかになりました。

E-M1 MarkIIへの変化点でいうと、モードダイヤルにC1~C3のカスタムモードが追加されました。

各種設定をダイヤルに割り当てることができるようになり、サーキットでもコース上の流し撮りシーンとピットやイベントステージ上でのポートレート撮影のシーンでスムーズに設定変更ができるようになります。

レンズとあわせて2台のカメラを持ち歩くカメラマンも多いですが、OM-Dシリーズの強力なダストリダクション機構がありますから、E-M1 MarkII 1台にレンズ数種類を現場で付け替えながらの撮影が安心してできるようになりますし、かなり荷物を軽量化できそうです。

AF/AELレバーの小変更

AF/AELレバーの小変更

もう一点、こちらは本当に小変更ですが、AEL/AFLボタンのレバーの向きが右向きから左向きに変わりました。レバー自体の機能はカスタムして使うところです(私の場合はAFとMFの切り替えを割り当てていました)。

レバーが左向きに変わることによって親指でAEL/AFLボタンが押しやすくなりました(近くなりました)。

グリップからそれほど親指を伸ばさなくてもボタンに届きます。

親指から無理せずにボタンに届くことで、AEL/AFLボタンにAF開始を割り当てて、いわゆる「親指AF」がやりやすくなりました。

モータースポーツなどの動体撮影ではC-AFとあわせてよく使われる親指AFですが、E-M5以降、このボタンの位置が私には微妙に遠くて使っていなかったのですが、E-M1 MarkIIで久々に使ってみようかと思っています。

⑤デュアルスロットも使えそう

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デュアルスロットに至っては、一眼レフ時代でもやっていなかった(スペースの関係でCFではできなかった?)装備ですが、ようやく付きました。これでまたプロ機っぽくなりました。

高速インターフェースのUHS-II規格にも対応しているので、今回E-M1 MarkIIの目玉機能の連射や、動画撮影に効果の大きいスペックアップといえるでしょう。

ただ、当面はUHS-II規格対応のSDメディアはまだ数が少なく、E-M1 MarkIIに見合った高い信頼性のメディアについては選択肢が狭いようです。

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次回はサーキット撮影レビュー

すでに他のメディアで紹介されていますが、E-M1 MarkIIにはAFや連射を中心とした動体撮影むけの改良が盛りだくさんですが、スペックに出てきにくい部分を5つ紹介しました。

いかがだったでしょうか。他の部分も今後実際に流し撮りしていきながら紹介していきます。

さて、次回はツインリンクもてぎでちょっとだけ試し撮りできたので、流し撮りファーストインプレッションとしてお届けします。(今年のF1とかGTの写真の整理はまだ終わってませんが、オフシーズンの間になんとか…)

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