撮影記

レッドブルエアレース その3.反省会(Red Bull Air Race Chiba 2018)

2018年7月9日

レッドブルエアレース2018観戦記、3回目は反省会と題して宿泊やアクセス、物販などの周辺情報と、観戦エリアは結局どこがいいのかという「答え合わせ」など、エアレース撮影のよもやま話をお届けします。

2日間撮影のための宿泊とアクセス

幕張は複数のビックイベントを同日にぶっ込んでて宿泊・アクセスは困難

今回は初めて2日間の撮影機会ができたのですが、予選日に幕張まできてわかったのですが、幕張メッセで同日開催のイベントがいずれも観客の多そうなビックイベントばかり。 まずはAKB握手会。1日あたりのべ1万人くらいは入るらしいですね。当日は並んでいるのを見ましたが、うん、スゴい。

そしてファンタジーオンアイス。こちらは年間12回公演で6万人動員するシリーズとのことで、単純にも5千人。最初、AKB握手会の情報をTwitterのT/Lで教えてもらってたのですが、土曜日の幕張メッセ周辺には割とオトナの女性が多かったので「AKBのファンって幅広い!」と妙に納得しかけていたら、ほとんどみなさん羽生結弦選手のファンでした(汗)

そしてこのエアレースということで、ドルオタとユズリストと空オタとパリピ(これはレッドブルがらみですね)が海浜幕張駅から幕張メッセの範囲で一同に会するという混沌とした状態でした(汗)

まあ、幕張がというか千葉市がというか、無茶しますね。これではいろいろキャパが足りないんじゃないかと思うのですが、ドルオタは若い子が多くて地方からでも電車や夜行バスで弾丸ツアーしてくるのも多くて泊まらない、フィギュアファンはお金のあるオトナ多いのでそれなりに高いホテルでも泊まってるようで、エアレースファンは意外となんとかなりました。

宿泊は千葉駅近辺が宿泊費が安定してオススメ

モタスポ観戦で泊まりとなると、地方のサーキットの場合は、サーキットの駐車場だったり、道の駅や高速道路SA/PAを利用した車中泊が選択肢に入るのですが、幕張となると結構都会でまわりは普通の住宅地ですから、まわりの目も気になります。ここはコスパのよい宿を探してみましょう。

現地幕張、選択肢の多い浦安、その間の船橋の順に、レース期間中の宿は予約で埋まる、あるいは、イベント期間用レートに値上がりします。

浦安はディズニー関係で安定的に高いですし、幕張に至ってはレース関係者に加えて上述した他のイベント関係者の宿泊もあってすぐに予約が埋まってました。船橋はその割りを食って妙に高くなりながらも予約が埋まる状況でした。ということで、これらとは反対方向の千葉駅方面はどうかというと、十分空いていてレートも特に高くはありません。

価格のレンジも広く、千葉駅近辺なら鉄道のアクセスもいいのでオススメできますね。 ちなみに、私はコスト重視で西口のバーディーホテルへ

駅近ながら安く、鉄道はもちろん、駐車場もあるので車でもOKでした。

スタート/ゴール、カメラマンエリアに近い駐車場はこんなところにあった

さて、レッドブルエアレースの運営側は公式サイトで車での来場を避けるようにアナウンスしていましたが、交通の弁の悪い地方からのアクセスや、総費用面から車を利用する方はそれなりにいたと思います。

私も開催初年から車。特に宿泊を伴う2日間の観戦の場合、荷物も増えるので車でのアクセスできればよいに越したことはありません。また、移動範囲を広げることができるので宿泊施設の選択肢を広げることにも有利です。 幕張にはある程度のキャパシティの駐車場がいくつかあり、目的地までの距離と料金で選択肢があります。今回利用したのはこの2ヶ所。

幕張新都心地下第一駐車場

キャパは280台。エアレース開催中の土日の料金は最大1,500円でした。スタート/ゴールエリアまで歩いて20分以上かかりますが、一般エリアまでならその半分くらいですね。5月末で晴れればかなり暑い時期ですから、地下に車をおける方が車内が暑くなることもないですね。土曜日は栃木の自宅から幕張まで移動し、ここに駐車しました。

タイムズ幕張ベイタウン

キャパは49台しかなく、うち数台分は月極契約されているようなので実際にはもう少し少ないですが、料金が全日500円という格安。おそらくは周辺の住宅への来客用が主な目的として安く設定されていると思われます。

日曜日の朝8時前に到着した直後は満車でしたが、数分待つと数台続けて出てすぐに入れました。レース後の午後6時前に戻ってきたときには、やはり他県ナンバーの車が数台ある程度で他は地元ナンバーの車なので、まだ知られていない、あるいは、結構余裕があるのかもしれません。 スタート/ゴールエリアへは歩いて15分程度と、おそらくは一番近い駐車場だと思います。

スタート/ゴールエリアのエントランスまでの道のりはバレンタイン通りまで出て海岸までまっすぐ。陸橋を越えればすぐという感じ。帰りもほとんどの人が駅まで移動することを考えると混雑を避けられ、かなり楽でした。

f/2.2 1/2747sec ISO-25 4.15mm

陸橋の上。場所的にはスモークオンで入ってくる機体が画面奥から見えるか見えないかという程度。右奥にエントランスが見えます。

f/2.2 1/1876sec ISO-25 4.15mm

こちらは土曜日に一般エリア側から歩いたときに撮影しました。左上が先ほどの陸橋。エレベーター付きなので階段の登り下りが苦手な人でも使えます。

f/2.2 1/2137sec ISO-25 4.15mm

陸橋を渡ってからさらに100m程度歩いてエントランスへ。

土日ともにエントランスではチケットの確認/もぎりだけで荷物確認はなく、初年度のようなペットボトルの飲料確認なんていうのもありませんでした。

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先ほどの陸橋付近には駐輪場も設定されていました。公式サイトでは自転車はNGのようなことをかいてあったはずですが…。地元民向けなんでしょうけど、折りたたみ自転車+車中泊みたいなスタイルの人には便利ですよね。

物販

いままで室屋機のミニチュアしか買ってなかったですが、今年はいくつか買ったので紹介しますね。

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売り切れが目立ったのはこんな感じ。土曜日午後イチの時点でパーカーやジャケットの一部、ニューエラのキャップ、千葉戦オリジナルタオルが売り切れ。パーカーやジャケットは度々紹介してるように意外と浜風がつらくなったり日焼け避けに使えるので現地に来て気付いた人が買っていくんでしょうか。

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私が買ったのは3点。 ミニチュアはカービー・チャンブリス機でエアゲートも付いてくるんですがだいたい1/43程度のブラーゴのオモチャ。¥3,000は子供のオモチャとしてはちょっと高いのでお父さんのコレクションになります(笑)。もちろん子供向けなので各部のディテールはケガしないように丸められています。

それと今年初めて公式プログラムも買いました。レッドブルエアレースはWEBメディア時代のイベントなので内容を網羅した紙媒体って少ないのでこれは貴重になりそう。¥1,000はこの手の公式プログラムとしては安いですよね。書店で買えるムック本と同じくらいのイメージ。

最後の赤いリボンみたいなのは「Remove before flight flag」を模したキーホルダー。¥1,500でした。Remove before flight flagというのは、航空機の世界では日常的なアイテムなんですね。

アレです、アルファのMA-1ジャケットの袖に付いてくる赤いタグ。

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こんな感じでカメラバッグのファスナー金具に付けました。タグを持って開けやすくなったっていう実用面もさることながら、撮影するときはコイツを引っ張ってねっていう意味ではピッタリです。

このほかにも各選手ごとのワッペンがおススメですね。14人全員分あるのでコレクターアイテムとして、応援する選手のワッペンをキャップやそれこそフライトジャケットに縫い付けたりして楽しめそうです。¥1,000で販売されてました。

ところで、¥5,000分以上も購入したんですが、ショッピングバックには入れてくれないんですか? えっ!?ショッピングバックなんてない?土曜日の撮影前に購入してハダカのままでこれらを携えて浜辺で観戦しないといけないんですか…(汗)

2018年観戦エリアの様子をチェック

カメラマンエリアの様子

f/2.2 1/2959sec ISO-25 4.15mm

今年のカメラマンエリアは昨年と実際の場所に大きな変化はありませんでした。チケット確認を受けて浜辺まで下りるとこんな感じ。下りてすぐのところに三脚立ててる人がいましたが、ここからはどんな感じに撮れるんでしょう。

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波打際まではこの規制線があって進めません。夕方に潮が満ちてくるとこの辺りまで波打際がくるという意味ですが、実際には例年よりタイスケが遅かったのでさらに手前まで来ていました。午後3時ごろで1枚目のあたりは水に浸かり、別の出入口が設定されたくらい。

f/2.2 1/2959sec ISO-25 4.15mm

カメラマンエリアの1番奥までやってきました。土曜日のフリープラクティスの時点でこれだけのカメラマンの数!ご覧のようにほとんどのパイロンはカメラマンエリアよりも先なので、カメラマンエリアの意義は三脚可、立って観戦可、というくらいになってます。

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カメラマンエリア奥からスタート/ゴールエリアに向かってみた様子です。左奥にスタート/ゴールエリアの人混みが、右端には第7ゲート/MAX Gターンのパイロンが見えるように、スタート/ゴールエリアではほとんどの場所でレーストラックを真正面で見ることはできなかったと思います。

f/2.2 1/3205sec ISO-25 4.15mm

こちらはカメラマンエリアの最先端。波打ち際から浜の奥まで、規制線に沿ってカメラマンの列ができています。より先端側が前に邪魔がない状態ですので撮影にはベターとなります。私は2日間ともこの写真の位置で場所取りして撮影しましたが、望遠レンズを使った画面奥のバーティカルターンの撮影や広角での海面を入れた構図での撮影はどうしても前に陣取っている人たちが見切れてしまって苦労しました。

f/2.2 1/2198sec ISO-25 4.15mm

翌日決勝は朝早めに来たのですが、午前10時の時点でカメラマンエリアのいいところはすでに埋まってました。実際にフライトがあるのはパレードフライトの12時ですから、かなり早いうちから並んで場所取りをしたということでしょう。残念なのは、三脚を使うのは認められているのでいいとして、三脚を置いた隣に本人が休憩するスペースを場所取りしていたこと。なるべくたくさんのカメラマンがいいポジションで撮影できるように譲り合って欲しかったな…。

f/2.2 1/2747sec ISO-25 4.15mm

11時くらいになると先の写真では空いていた真ん中のスペースに1列できました。おそらく、この3列であればいずれの場所でも互いに邪魔されずに撮影できると思われます。

f/2.2 1/3077sec ISO-25 4.15mm

12時ごろには最終的にさらに1列増えて混雑してきました。この写真のポジションからゴールゲートを撮れば確実に前の人たちが見切れてしまうという状態。ただし、昨年の経験と違って、このエリアに来ている人ほぼ全てが何らかのカメラを持っていて、フライト中はみんな同じように機体の方にレンズを向けているので、意外と快適に撮影できたと思います(昨年は普通に観戦だけでエリアに入って来た人が多くて、そういう人に限って画面に見切れてしまってました)。

実は一般エリアが穴場化?

当日同行した友人が、一般エリアの様子を撮影してくれました。 写真の場所的にはバーティカルターンの真横に位置します。土曜日から注目しているファンは一般エリアには少なめで、空いているこちらの方が写真撮影にはよかったかもしれませんね。なによりバーティカルターンが間近で見れるのはこのエリアの魅力といえそうです。 日曜日になるとさすがに人が増えるので写真撮影は難しそうですが、空いている場所はそれなりにあるという感じです。今回のエリアレイアウトでは、一般エリアは陸上のサイドアクトも見ることができるので、サイドアクトも含めていろいろ撮影したい場合には、コスパの高い一般エリアも十分よいチケットかもしれません。

ということで、今年に関しては2日間観戦で撮影を重視すると、土曜日:一般エリア、日曜日:カメラマンエリアとわけてチケットを手配して入った方がよかったかもしれませんね。

全く意味をなさなくなった持ち込み制限

千葉開催初年から批判の多かった持ち込み制限。開催前には公式サイトでは、次のような制限がPRされていました。

  • 飲料は600mlペットボトル 1本分まで可能。
  • 食品の持ち込みは禁止(ベビーフードは可能)。
  • 椅子やレジャーシートなどの持ち込みは禁止(会場で販売されるレジャーシートのみ使用可能)。

ところが、いずれの持ち込みに対しても入場時や会場内でのチェックは一切なく、堂々とアウトドアチェアやクーラーボックスを持ち込む人もいました。それどころか、

現地でつぶやいていたらいいねをくださった方がいたので覗いてみたら、レジャーシートが売ってないと。たしかに物販の一覧に載ってなかったです!さらに、

いつの間にか公式サイトからレジャーシートによる場所取りに関する記載が消えてる!

なんか悔しくて一昨年の内容を探してきたんですが、こういうやり方はいただけないですね。 いずれにしても、守らせるつもりも守るつもりもない持ち込み制限ですから、来年開催があるようでしたら、各自判断で好きに持ち込んでも運営は文句言えないような状態にしてしまいましたよね、コレ。

【おまけ】サイドアクト

昨年のようなスペシャルなサイドアクトはなくなりましたが、珍しいものを見ることができました。

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JetPackManです。おそらく日本初上陸だったんじゃないでしょうか? 私より年上の世代だと、ロサンゼルス五輪の開会式にこれのご先祖様みたいなのが飛んでたのが記憶にある人がいるかもしれません。今年のルマン24時間レースやF1フランスGPでも同じタイプのジェットパックをつけたデモンストレーションがTVに映ってましたね。イギリスのグッドウッドフェスティバルでも飛んでました。

f/8 1/125sec ISO-64 420mm

f/6.3 1/125sec ISO-64 420mm

救難ヘリのおおとり。初開催から毎年デモフライトと水難救助訓練のデモンストレーションを見せてくれています。あの大きさのヘリが海面から数メートル上でピタリとホバリングを決める様子、そこからスピーディーに救助活動を行っていく隊員たちの動きはカッコよく、頼もしい姿でした。

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f/19 1/30sec ISO-200 55mm

こちらも毎年出てますね。モーターパラグライダー。ふんわり飛んでるなぁと思ってシャッタースピード落としたとたんに急降下するもんだからブレブレな写真しかありませんでした(汗)。

これが最後の千葉大会になるのか?

2018年のエアレース撮影のよもやま話はいかがだったでしょうか?

今年こそは最後になるという噂にはじまり、前年発表の暫定カレンダーから全く違う開催日時や滑走路脇のホテル建設、薄味だったサイドアクト、室屋選手まさかのDNF…。今年もいろいろありました。 個人としては初めて土曜予選から観戦のために宿泊情報を集め、レンズもアップグレードして望んだので撮影を楽しむことができました。

回を重ねるごとにイベントは定着しつつあるものの、会場への中途半端な持ち込み品制限やショッピングバックのない物販など、運営は満足のいくことがないまま。こんな状態のまま、千葉大会はこれで終わってしまうかもしれないとすれば残念ですね。

はたして、千葉での来年開催はあるのか?それとも他の地域での日本戦が実現するのか?あるいは日本開催自体がなくなってしまうのか?室屋選手の活躍を祈念しながら、再びの日本開催を待ちたいと思います。

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