サーキットガイド

ツインリンクもてぎの撮影ポイントをぐるっと紹介。アウト側おすすめはヘアピンとS字。

2016年8月9日

Twinring Motegi Location Hunting

長かった梅雨が明け、国内モータースポーツシーンは中盤にさしかかりました。

栃木県のツインリンクもてぎは、8月のもてぎ2&4(JGP、SuperFormula)、9月のWTCC、10月のMotoGP、11月のSuperGT2連戦と、ここから秋にかけて毎月ビックイベントが開催され、流し撮りシーズンもいよいよ佳境を迎えました。
関東近郊では、富士スピードウェイについで出かけやすい立地だけに、もてぎでのレース写真撮影の予定を組んでいる方もいるかと思います。
そこで今回は、現在のもてぎの様子を見てきましたのでご紹介します。

毎年夏の2&4からもてぎ通いをされる常連の方には現状の撮影エリアの参考に、初めてもてぎでレース写真撮影を考えている方には、撮影ポイントの予習に活用ください。

夏のメジャーカテゴリのスケジュール

夏休みシーズンのレーススケジュールは、すでに開催されたものも含め次のとおり。

7/20 SuperGT Rd.4 SUGO
7/31 鈴鹿八時間耐久ロードレース
8/7  SuperGT Rd.5 富士
8/21 もてぎ2&4
8/28 SuperGT Rd.6 鈴鹿1000㎞
9/4  WTCCもてぎ

関西地区のファンは八耐と1000kmの2つの耐久レースの観戦にチャレンジするんでしょうか?ウラヤマシイ…。
関東地区のファンは上のほかに10月の富士WECやもてぎのMotoGPが秋に控えているので、夏はどれを現地観戦するか悩ましいところでしょう。

かくいう私は予算やら家族の都合もあって、夏はもてぎ2&4とWTCCのレース写真撮影を目標に調整中といったところ。
そこで現地の予習を兼ねて、7月末日のもてぎの様子を見てきました。

おすすめ撮影ルート

もてぎで撮影する場合、ほとんどのレースで自由席観戦券のみでの入場をしていますので、観戦券のみで入れる撮影エリアを中心に紹介します。

もてぎの場内案内図はツインリンクもてぎのホームページもご確認ください。

おすすめとして、いつも私がよく使うルートを紹介すると、東エントランスから入りマシンとは逆走する向きに移動するルートです。

もてぎは、ほとんどのイベントで北西側の北ゲートと南東側の南ゲートそれぞれに駐車エリアが設定され、クルマは互いに行き来することができません。私の場合、宇都宮市方面からクルマで入るのですが、南ゲートから入ることが多く、この場合、東エントランスが最初の入場口となるので、東エントランスからまわり始めます。

ちなみに、ビッグイベントの際には、観戦エリアを巡回するバスが運行される場合があり、東エントランス入場直後にバス停がありますから、巡回バスに乗ってお目当の観戦エリアに直行することもできます。

Z席

東エントランスをくぐって最初に見えるのが90°コーナーアウト側。今回はここからアウト側を反時計回りに紹介します。Z席は決勝レースでは指定券エリアですが予選では自由席券でも入れる場合がほとんどです。

オススメは最前列まで降りていって、ダウンヒルストレートを下って90°コーナーに飛び込む様子を望めるポイント。マシンの正面から左側面、バックショットを順に撮影できます。マシンとの距離も近く、速度も控えめなので、流し撮り初心者にもおすすめできます。

ダウンヒルストレート

Z席から左手にダウンヒルストレートを見ながら坂道を上っていくとヘアピンに向かうわけですが、歩きながらダウンヒルストレートを行くマシンを流し撮りするのもオススメです。

レース中盤以降は、周回遅れをラップダウンしやすい箇所ですから、それほどスローシャッターでなくてもスピード感あるオーバーテイクシーンを撮影できます。

ヘアピン

ヘアピンコーナーもマシンとの距離が近く、コーナリングスピードも低くて撮影しやすいコーナーです。

まず出口側ですが、ここはアマチュアカメラマンの人気が高く、ビックイベントでは場所取りも激しいところなので、最初からヘアピンめがけて移動するのも手でしょう。

低速で旋回してくるマシンを真正面からとらえることができます。ただし、ダウンヒルストレートへの立ち上がり重視のライン取りになるため、エイペックス(クリッピングポイント)は出口寄りになる点に注意して真正面が撮影できる位置を探りましょう。

反対に回って入口側は、コーナーに入っていくバックショットを撮るのにオススメです。

こちらは、ストレートで速度が伸びたところからのブレーキングなのでカメラを振る速さを一定にはできませんし、撮影ポイントによっては、ターンインするポイントとオフィシャルポスト(オフィシャルが旗を掲示するための台)がかぶる場合があり、カメラ任せではいい写真を撮るのはちょっと難しいかもしれません。

V字

V字コーナーは、正直言って撮影にはオススメしません。

コーナーと観戦エリアの距離が長く、コーナリングスピードはつかみにくく、競り合いもあまり見られない…。撮影には、構図などで撮影意図がかなりしっかり検討された上でないといい写真は撮れないかもしれません。

ちなみに調査時点では、観戦エリアの草刈りは最低限のものでした。→8/21もてぎ2&4時点でほとんどの観戦エリアがキレイに草刈りされていました。

S字出口

もてぎのS字コーナーは前後のストレートを合わせると非常に広範囲に及ぶので入口側と出口側で分けてみましょう。

出口側の観戦エリアは、さらに上段と下段に分けてみることができます。

上段はコンクリート打ちっ放しでスタンド状に整地されていて、カメラマンよりも一般(よりはいくらかレースをよく知っているファン)の観客の方が多いでしょう。ただし、上段はS字1個目を望むこともできるので、2個目を立ち上がるマシンのバックに1個目を通過するマシンを入れた構図も可能です。

下段は、V字と同じく、最低限の草刈りのみされていました。S字を立ち上がってくるマシンを撮ることができます。また、レース終盤には、観戦エリアから西向きにコースを撮影することになるので、夕陽に照らされたマシンの姿を撮影することができ、ドラマチックな雰囲気の演出に効果的です。

下段は、場所によってS字2個目の出入口全体をおさえることができるので、いろいろ動いて撮影ポイントを探るのが良いでしょう。

先述したように、最低限の草刈りのみされていましたが、おそらく、秋のSuperGTまでは追加の草刈りは行われないかと思われます。下段でのすれ違いはしずらい場合もありますので、譲り合って通行してください。また、虫除け、マムシなどに注意してできれば長袖長ズボンをオススメします。

S字入口

入口側も同様に上下段に分かれており、見映えは出口側と同様です。

入口側は、130Rを抜けてS字1個目にフルブレーキングで飛び込む姿から、2個目に抜けていく様子を真横に撮影できます。さらに、2個目を通過する様子をバックショットで撮影できるポイントもありますが、観戦エリアからの距離があるため出口側ほど人気はありません。長めの望遠レンズを持っている場合は、穴場としてオススメします。

130R

S字からさらに足を進めると130Rから立体交差を望むことができます。こちらも最低限の草刈りのみされていました。

ここからもマシンとの距離がありますので、撮影難易度は高いです。

GT500などの一部の車両では、ダウンフォースの影響で130R出口をアンダーフロアを擦りながら通過するために火花が飛んだり、S字に入る際のアクセルオフでアフターファイアが出る場合もあり、ワンチャン狙うには穴場と言えます。

ちなみに、ここからフェンス伝いに立体交差に向かって歩けば、立体交差を真正面にとらえることができる場所もあり、金網越しですが、明るいレンズを持っている人には人気の撮影ポイントとなっています。

さて、ここまでコースのアウト側の観戦エリアを紹介しました。初めての方には、ヘアピン出口側やS字が機材や構図の制約が少なくて撮りやすい撮影ポイントでしょう。

次回はイン側の観戦エリアを紹介します。

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